全ての人に読んでほしい!認知症について描いた絵本「とんでいったふうせんは」
今年1番心が震え、 衝撃を受けた絵本です。
「とんでいったふうせんは」
私は祖母を介護する母を見てきました。記憶を忘れていく祖母の苦しみ、それが過ぎた後の母の喪失感。その過程は、憎しみあったり、優しくなったり、冷たくなったり、感謝しあったり、人間のあらゆる感情が爆発した時期でした。その過程を「この絵本はこんなにもまっすぐ温かく描写することができるのか」と脱帽しました。
涙が止まりません。
自身も母親の介護をしてきた、訳者・落合恵子さんが後書きに書いた言葉。
「もっと早くであっていたら」
まさにこれにつきる絵本です。
今、
認知症の症状を抱える方を介護している人
自分が認知症かもしれないと不安な人
まだまだ認知症は自分とは関係ないと思っている人
子どもたち
全ての人が知っておいてほしいお話です。
みんな、みんな
ふうせんという思いでを持っている。
誰かと同じふうせんもあれば、
自分だけのふうせんもある。
いいふうせんもあれば、
いやなふうせんもあるかもしれない。
認知症うんぬんに関係なく、
人の体験や記憶はふうせんとなって溜められていく。
それにしがみつきたいこともあれば、
手放したいこともある。
ふうせんだと思えばそんなことも楽にできるように
感じることができました。
この絵本にであえたことに感謝です。