「一切なりゆき~樹木希林のことば」

以前から気になっていた樹木希林さんの本。実家に寄った時に貸してもらい、読むことができました。私が響いたメッセ―ジは、

  • 「面白がる」
  • 「ものを持たない」
  • 「今が一番」
  • 「目指さない」
  • 「そのまんま

という樹木希林さんの1本通った価値観でした。

 

特に気になった言葉は以下。

 「楽しむのではなく、面白がる」。

楽しむは客観的だけど、面白がるは自分が当事者になること、面白がらないとやっていけないでしょ、と。なるほどー!と思いました。確かに面白がるの方が主体的だし、なんとなくユーモア感もある。本の中にも随所に「面白い」という言葉が出てきて、樹木希林さんの力を抜いた生き方がこの言葉に現れているよう感じました。なんだか魔法の言葉に思えてきました。私も「本気で楽しむ」を改め、「本気で面白がる!」でやってみよう。

 

「もっともっとをなくす」

今、こうしていられるのは大変ありがたいこと、と思うのだそう。これも一貫した樹木希林さんのスタンスですね。人と比較しない。今に感謝する。それ以上、それ以下でもない。目標もない。そもそも目標も本当の目標かわからないから。「もっともっと」は向上心がある前向きな言葉のようで、他人との比較や自分の理想から抜け出せなくする、自分を苦しめる言葉なのかもしれませんね。今の状態を受け入れてそれを感謝する、その繰り返しです。「ああ幸せだなと思っていれば、その人の人生はキラキラ輝くもの」。

  

「ミスをいかす」

家を建てる時、建設中に、穴が空いたり間違えたりした時は直さないで、それを活かした設計にしてもらうのだそうです。もしかしたら当初の計画より面白いものができるかもしれないから。あー、こういうことが、人のミスや弱みもそのまま受け入れて、それを強味に変えてしまうということなんだなと腑落ちしました。しかもそこにユーモアも加えて!!子育ての中で子どもが失敗したとき、こういう態度で接したいと思いました!

 

「きょうよう」

教養でなくて、今日、用があること。そのことに感謝して毎日暮らす。素敵な言葉ですね。時々、思い出したいと思います。

 

読み終えて、今の自分や周りの環境を大切にしたいなと感じる本でしたた。特に、「もっともっと」と頑張って何かを目指す前に、既に今あることへの感謝に気づけたので、ほんわりした気持ちになりました。一方で、樹木希林さん独特の強さ、価値観、優しさ、表現に圧巻。いろいろなことを隠さず開示されてきた方、ご本人にとって当たり前のことを当たり前のようにしてきた方なんだなと思いました。

 

 

一切なりゆき 樹木希林のことば (文春新書)
 

 

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